イケガミコフ『21世紀の生存戦略』

新卒外資コンサルからIT企業社長となった著者が、自身の備忘も兼ねて日々の心境を綴るブログ。なるべく毎日更新。読者の皆さんと一緒に21世紀を生き抜く力をつけていくのが目的です。左脳的切り口で右脳的題材でも取扱うことを特徴として、世の中の出来事から、その裏にある時代性を読み解いていければと思います。その上で、時代性に合う生き方、新しい生きる力を提案し、自らも実践したい。なかでも、個人が個性を発揮して生きることをメインテーマに据えたいと考えています。

読んでみた

戦後71年。誰の責任か。

終戦の日を迎えるにあたり
毎年、何らか
本読んだり映画を観たり
するようにしている。

今年はどうしようか
と考えたときに、ふと、
ある方に教えてもらったことが、
頭を過ぎった。

・ ・ ・

日本は何か問題があると、
それを個人の責任にして
皆でそれを叩く傾向があるが、

外国では誰かのミスも皆の責任
と考える風土がある。

つまり、問題が起きた背景や構造を
考えることができる。

日本人が一見して無責任なのは、
反対にむしろ個人の責任に対して
厳しすぎるからだ、と。

・ ・ ・

日本人社会における
責任の所在の曖昧さは
その全体主義に起因すると
(漠然と)
思っていただけの私にとって、

この指摘は、目からウロコだった。

不正会計、不正操作、
違法ではないが不適切・・

確かに悪いことが悪いのは、
間違いない。

皆で一斉に悪者を吊るしあげて、
それで満足してしまっているような
ところがあるのは否めない。

吊るしあげた後は、
「正義の味方ゴッコ」
の「次の標的」を探す
だけ、というふうに。


そうした傾向に対する違和感
はもともとあったのだけれど、

それと
社会における日本人の
振る舞いとを
結びつけて考えたことは
それまで無かった。

社会における振る舞い、
というのは例えば、

会社で会議を開いても、
誰も決めようとしない、
責任を取ろうとしない 。

「みんなで決めた」
「その場の空気が決めた」
それも
「仕方なく決めた」
「他に方法がないから」
という言い訳つき。

というようなことだ。

その背景にある理由が、
その時、わかった気がした。

・ ・ ・

前置きが長くなったが、
そんな気づきがあったからこそ、

今年の終戦の日には、
「特攻の生みの親」として
槍玉に挙げられることも多い、

大西瀧治郎についての
本を読むことにした。

ほんとうは
「特攻の生みの親」は
他にいるはず。

もちろん、個人ではなく、
特攻というものを生んだ
背景であり、構造だ。

その背景や構造は、
もしかしたら今でも
変わらないかもしれない。

だとしたら、
それをひとりの軍人に背負わせて、

あるいは「戦前の日本」という
まるで今の日本とは非連続な
何かの「怪物」を仕立てて背負わせて

表面上だけ片付けてしまうことは、
実はとても、危険なことだ。

実際に体験することは出来ないけれど、
なるべく演出なしで
生の事実に近いことを知りたい。

そう思って、今回は、
ジャーナリズムに近い人が書いた
作品を読むことにした。

(過去に大西瀧治郎に関する
映画を見たことはあったけれど)




・ ・ ・

読みながら、
色々と感じることがある。

この悲劇は現代も起こりうる。

特定の個人にも、
戦前の日本人という記号にも、

全ての罪を着せて
片付けることは出来ない。

この本に流れている時間の
72年後に、今がある。

この本に登場する人物の孫やひ孫は、
今、私の横にいる人かもしれない。

すべては、繋がっている。
 
・ ・ ・ 

最後になりましたが、
戦争で亡くなられた方々の
ご冥福をお祈りします。

また、当時、子供や孫の世代、
つまりは現代の僕たちの世代
のことを想って、
 
全力で行動して下さった、
全ての方々に、
改めて深く感謝を申し上げます。
 

文化の日、何の日だか、知ってますか?

こちらの記事でも
ちょこっと触れてますが、


 今日、文化の日は、
日本国憲法公布の日です。

憲法の中身を知っておくことも
大切ですが、

せっかくの機会なので
憲法ができた経緯について
知っておくのも良いと思います。


☆゚+.☆゚+.☆゚+.☆゚+.

一番のオススメは、

ノーベル賞?日本の「平和憲法」は誰が作ったか?

 
でもご紹介したように、
半藤一利さんの「昭和史」
を読むことだと思いますが、






時間がない人、疲れている人は
マンガでも良いと思います。

これを機にマンガで
近代史をおさらいするはどうでしょう?

いくつかご紹介します。

☆★☆★☆★☆★

憲法にフォーカスしたこちらのマンガ。


IMG_0333
IMG_0334

IMG_0332

(「日本国憲法 ーまんがで読破ー」(バラエティ・アートワークス))

日本国憲法 ─まんがで読破─
バラエティ・アートワークス
イースト・プレス
2013-09-06



☆★☆★☆★☆★

NHK番組の漫画版。

こうしたNHKの取組みは
放送と出版の連動の観点からも
興味深い。。

2015-11-03-11-11-51

2015-11-03-11-12-21
(「NHKその時歴史が動いたコミック版 昭和史終戦・平和編 」ホーム社 )



☆★☆★☆★☆★

恥ずかしながら
境港の記念館に行った時に
知ったのですが、

「ゲゲゲの鬼太郎」水木先生が
書かれている「昭和史」も。

2015-11-03-11-43-02

2015-11-03-11-42-24

(「コミック昭和史(6)終戦から朝鮮戦争」講談社)






☆★☆★☆★☆★

これらに加えて、例えば、
各社から発行されている
子供向けのまんが「日本の歴史」も
ありますよね。

近代史のように、
解釈の余地のあるテーマについては、

何冊かに目を通せると、
見方が偏らなくて良さそうですね。

ここでは具体的な経緯や、
それについての感想は書きませんので、

是非皆さんの自身で
本やマンガに目を通してみてください!
文化の日ですし。


それでは、よい休日を!

 

就活は見た目が9割? 「『見た目が9割』内定術」

お久しぶりです。

クリスマスまで
あと1年とちょっとですね。

今から楽しみです。



さて、人生は戯曲だと
昔の有名な人が言いました。

私たちは、いくら
自分らしく生きようとしても、

誰かの書いた筋書きに従って
演技する

役者なのでしょうか?


言われてみれば、

A型はいつだって、
周囲の期待する自分を演じている

ような気がしますし、

AB型は逆に、
周囲の期待の反対を演じている

ような気がします。


B型は
自分の好きな自分を演じている

のでしょうし、 

O型はいつだって、
何も考えていません。



(注:個人差があります)



もしそうだったとして、


私たちが日頃から

少なからず、
演技をしていたとして、

だったら大舞台では
ちゃんと稽古して


最高の芝居を、見せようよ!
という話です。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆ 



読んでみた。


本書の著者は大ベストセラー、
「人は見た目が9割」の
竹内一郎氏だ。

コミュニケーションにおいては

言語以外の要素
(ノンバーバル・コミュニケーション)
が与える影響の割合は、

最大9割以上となることがある

など、

時に見た目は中身より重要だ!

ということは、

最近では、頭ではわかっている
という人も多いだろう。

→具体的研究の例
アルバート・メラビアン(wikipedia)


しかし、

(私もその代表なのだけれど、)

そう頭でわかっていても、

なかなかそれだけの努力を
見た目に対して払えていない

のが実情だ。


でも、決して
怠惰なあまりサボっている
のではない。

わからないのだ。

見た目の鍛え方が。


この本では、
劇作家・演出家でもある
著者が芝居の知恵も織り込んで

見た目の鍛え方のヒント
具体的に教えてくれるのがいい。


例えば、部屋の四隅の
「アンカー・ポイント」を意識すると、
気持ちが開き、声が通るという。

イベントの際、「猫背」を散々
突っ込まれた私には耳が痛い。


このほかにも、
「上半身が左右にふらふらと
動くのは、チンピラ」など、

芝居の役作りを「逆引き」
したような例が面白い。


なにせ緊張するような場面では、
話す内容に集中している
ことが多いから、

自分が知らず知らずのうちに
チンピラの役を演じていないとも
限らない。


必要以上に自分を大きくみせたり、
相手を欺いたりする必要はない
のだけれど、

損をしているとしたら
バカバカしい。



本書では、そうした正しい
「演技力」を、

就活の面接の場面でも
意識すべしと説く。


確かに、就活の面接というのは、
一世一代の大舞台。

大根役者が折角の
素晴らしい脚本を
台無しにしてしまう前に、

演技力を鍛えておきたい。


また、日々
プレゼンの連続と言える
社長や営業職にとっても、

見た目は重要だ。

゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


というわけで、

就活生ならずとも、
読んでおきたい一冊でした。





人は見た目が9割-thumb-480xauto-980
有隣堂アトレ恵比寿店(POPOOO!)


☆★☆★☆★☆★
生存戦略参謀本部
先任参謀

目黒鮫之助

『禁煙セラピー』 感想

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『禁煙セラピー』

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先日、ある方に

私が骨折を機に禁煙している
ことを話したところ、

この本をすすめられました。







一緒にいた会社の仲間も

「これはすごい本」
「読むと絶対やめられる」

などと、
本の帯みたいなことを言うので、

騙されたつもりで
読んでみることにしました。


(読んだ時には既に禁煙10日目くらい
ではありましたが、)

その結果、たしかに
禁煙がはかどったので

内容を紹介します。


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この本の主張

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この本の主張は、

禁煙を罰だと思うな。
むしろ、忌まわしき呪縛から
解放されたことを喜べ!

ということに尽きると思います。


骨折して骨がつながらないのを
タバコのせいにしている私はともかく、

多くの喫煙者は
それを聞いたところで

「禁煙はつらい」
「タバコのない生活なんて
考えられない」
と思うでしょう。


それでもこの本は、

タバコがおいしい、
ダバコが必要だ

と感じるのは
その喫煙者が

「洗脳されている」

からだと説きます。

喫煙者がいかに
「洗脳されている」かを

ひたすら説きます。


-----

私の場合・・・

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私の場合、
タバコはいい息抜きだと
思っていましたが、


タバコを吸うとリラックスできる
と思っていたけれど、

実際は
タバコ吸わないとリラックスできない
人間になってしまっていたというだけ。

そんな気がしてきました。


タバ友を失いたくないと
思っていましたが、

タバコでしか会う理由が
無いのだろうか?

と思うようになりました。



喫煙が悪い習慣(クセ)になって
しまっていると思っていましたが、

精神的なコンディションを
タバコに依存していることに
危機感を持つようになりました。

つまり、体のクセというよりも
心のクセだと。



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なぜこの本がきくのか?

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この本はそんなに
論理的な構成をしていません。

その代わり、筆者の主張が
色々な角度から、
次々と押し寄せてきます。

波状攻撃。


タバコが洗脳なら、
洗脳を解くのも、また洗脳。


洗脳には理屈よりも

感性で訴えかけて
なおかつ繰り返すのが
良いのでしょう。


そうした意味で
理にかなっていると思います。

そして、だからこそ
要約では意味が無い。


この記事を見て
禁煙したいと思った人は
是非本書を読んでください。



-----

この本が教えてくれること

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読んでいて面白いと思ったことは、
この本の主張は、

「喫煙」以外にの
ヒトが依存しうるもの総てに
成り立つであろうこと。


たとえば
「不倫」に変えてみると、こうなる。

不倫は恋愛ではなく犯罪なのだ。
配偶者の存在に悩むのは、相手ではなくあなたの方だけだ。
不倫は空虚感を満たしはしない。空虚感を生むだけだ。
不倫相手が心の支えになるなんて、あなたの勝手な想像です。

暴力の合間に
たまに優しくなるDV男でも良い。

色々なものに当てはまる。


3次に絶望し2次を推奨する身としては
恋愛に当てはめてやろうか
とも思ったが、

爆発的な反感を買いそうだし
なぜか憐れみの言葉を
いただいたりしそうなので
それはやめておく。



つまり、タバコに限らず、

自分の心は
自分でコントロールしようぜ!

財布と一緒で
人に預けるなよ!

ってことなんだと思う。

 
IMG_0963

・・・なんて、カッコいいことを言っているかと思いきや、今度はヨーグルトに依存してタバコを吸うのと同じペースでこれを飲んでいる私は弱い人間です。

 

「原子爆弾とジョーカーなき世界」感想




今さらですが、読みました。

批評家という職業は、

クリエイターや事業リーダーとは
対極にあって、

そうした実行者の側からすると、

ともすれば
後方の安全な場所から
好き放題にケチをつける

非生産的な存在、

として映ることもあるだろう。

しかし、この本を読むと、
批評家にもプロがいることがわかる。


宇野氏やサブカル批評に
それほど馴染みのない方に
簡単に紹介しておくと、

宇野氏はアニメとか
アイドルとかゲームといった
サブカルチャーの評論で有名な人で、

本書はダ・ヴィンチという
雑誌に連載されていた記事を中心に
まとめたものである。

また、サブカル批評というのは例えば、

「震災やAKB以降、
現実がファンタジーより先行している」

とか、

「エヴァQの中では男性社会と
女性社会の対立が描かれている」
といったような

「意味合い」

を作品から抽出し、

それが良いとか悪いとか、
なぜそうなったのかとかを
論じるようなもの。


「呪文を唱えると、
人間と世界の結ばれかた、
関係性が変化する」(同書)

というもの。



宇野氏が本書で扱っている論点を
私が同氏よりずっと下手くそな文章で

ここで述べることには
あまり意味はないと思うので、

内容に興味がある人は、
是非直接本書を読んでほしい。


それぞれの論点について

ひとつひとつ別の切り口
または結論でもって

論じることには意味がある
かもしれないけれど、

それを始めたら
とてもこの記事の中に
収まりそうにないので、

本稿では単に本書の魅力について
簡単に触れて終わりにしたい。



前置きが長くなりました。



私が感じた本書の魅力。

もちろん、
一見関係ない点と点を
つなげてしまうような

切り口の鋭さ
は、ある。


結論にも殆ど納得、
共感できる。


でもそれはみんなが
わかっていることだろうから、


それ以外に2つ挙げたい。

ひとつは、言葉選び


著者の磨かれた感性と
緻密な計算で精選された言葉からは、

批評家という職業が
作家同様に言葉で飯を食う仕事

なのだと思い知らされた。


なるべく客観的に言葉を紡ぐ、
コンサルやジャーナリストとの違い

でもあるかもしれない。


内容は理路整然として
左脳的なのだけれど、


表現は右脳に心地よく届くような。



例えば、

「AKB48という存在が体現する【肯定性】」

「自分の世界(【胎内】)にあらゆる子どもたちを吸い寄せて肥大していく母性」

「想像力が【動員】されていた」

「現在を記述し未来を【書き換え】るポテンシャルを示す危険なシステム」

「アメリカ市民社会を根本から問い直す【射程】を見せた」

「この作品は間違いなく【時代と寝ている】」

「滋子の圧倒的な(おそらくは清盛を上回る)【世界への信頼】」

(同書より。スミ括弧は筆者注)


こうした言葉選びが、
ネットコミュニティの文脈の

ほどよい延長線上にあって


心地よい。


それから、
批評家としての志と覚悟


宇野氏は
大河ドラマ「平清盛」における
「兎丸」と自身を重ね合わせて、

「僕らを必要としている
体制内の改革者たちに

『平家にあらずんば……』

と言わせるのではなく

『海賊王に俺はなる』

と言わせ続けなければならない」(同書)

とし、作品の構造に触れながら

現実世界における
自身の使命感に触れている。



具体的には、


「『昼の世界』からは
見向きもされない『夜の世界』で培われた、

思想と技術――

ここにこの国を変えていく
可能性が詰まっている。

僕たちはそう確信しているのだ」

とし、

「(あたらしい)文化を
つくっていきたい」、

「具体的には、たとえば僕は
都市部のあたらしい
ホワイトカラー層を中心に、

『夜の世界
(※筆者注:サブカルチャーやネット世界)』

を生きる人々の保険や組合を
つくれたらいいな、と思っている」

という。


こうした志と覚悟を持って
行動する批評家に、


「後方からケチをつけるだけ」
という批判はあたらない。


もはや活動家という気もする。


最初の職業として
コンサルを経験したこともあるけれど、


最近特に

コンテンツづくりにおける編集者や
プロデューサーの役割の重要性

を痛感している私としては、

新しいタイプのこの「攻める」

プロ批評家の宇野氏から



目が離せない。




 
5月17日にビジネス書発売!
自己紹介
ユーゴスラビア生まれ。理工学部を卒業後、A.T.カーニーに入社。様々な業界のコンサルティングを手がけた後、エブリスタ立上げに携わり、同社代表取締役社長に就任。15年3月末に退任し、現在はメディア企業のデジタル戦略コンサルを手がける。グロービス経営大学院「ネットビジネス戦略」講師。
このブログについて
▼新卒外資コンサルからIT企業社長となった著者が、自身の備忘も兼ねて日々の心境を綴るブログ▼なるべく毎日更新▼読者の皆さんとご一緒に、私自身も「21世紀を生き抜く力を」つけていくのが目的です▼「左脳的切り口で右脳的題材も取扱う」ことを特徴に、世の中の出来事からその裏にある「時代性」を読み解いていければと思います▼その上で時代性に合う生き方、新しい生きる力を提案し、自らも実践していきます▼なかでも「個人が個性を発揮して生きる」ことを中心テーマに据えたいと考えています。
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